■ヒートショックって何?
ヒートショックとは、「暖かい部屋から寒い部屋への移動など、温度の急な変化が体に与えるショック」
(※三省堂国語辞典第七版より)と説明されています。
ヒートショックは温度差が原因の1つとなっておこるということになるのね。
例えば、冬の寒い時期の入浴で熱いお風呂に入ってのぼせた体験はないでしょうか。
冬の入浴時には特に、お湯の温度が高い湯舟から、寒い洗い場や脱衣室へなど、
温度差があるところを行ったり来たりになりがちになってしまいますね。
それが先ほど説明したように、ヒートショックを引き起こす原因になるの。
ヒートショックは下記のような状況で起こる可能性があります。
●リビングなど暖房の効いた暖かい部屋にいる
↓
●暖かい部屋から、寒い脱衣室へ移動する
↓
●(衣類を脱いで)さらに寒い冷え切った浴室に入る
↓
●冷え切った状態から、熱いお湯につかる
↓
●温まった体で、寒い脱衣室に戻る
*「ヒートショックとは」をよりわかりやすく伝えている動画はこちらからご覧ください
https://heatshock.jp/movie
冬場の脱衣室やお風呂場は冷え込むので、体を温めるために熱いお湯に浸かろうと、
お風呂の設定温度を高くしているご家庭もあるのではないでしょうか?
ヒートショックとは温度の急な変化が体に与える影響なので、
冷え切った脱衣室・熱すぎる設定温度のお湯に心当たりがある方は、これを機に見直してみてくださいね!
■ヒートショックとは入浴中の死亡事故の一要因!
ヒートショックの影響によって、場合によっては死に至る事故を引き起こす可能性もあります。
ヒートショックも一因となる入浴に関する事故で亡くなってしまった方は、年間約19,000人と推計されたこともあるのよ。
※消費者庁ニュースリリース「冬季に多発する高齢者の入浴中の事故に御注意ください!」平成29年(2017年)1月25日より
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/pdf/170125kouhyou_1.pdf
平成30年中の交通事故死者数(24時間以内)3,532人だったので、
※「平成30年中の交通事故死者数について」(警視庁)
その5倍以上の方が入浴に関する事故でお亡くなりになっていると考えられます。
ヒートショックは事故にもつながる可能性があって、注意が必要なことだと言うことができますね。
■ヒートショックとは自分のこととして捉える意識が大切なこと
「私はまだ若いから大丈夫…」「自分はまだ元気だし…」という方こそご注意を!
高齢者の事故のうち「不慮の溺死及び溺水」による死亡者数は増加傾向にあり、
特にその約7割を占める「家」、「居住施設」の「浴槽」におけるものだけでも、
平成23年以降、「交通事故」による死亡者数より多くなっています。
自分のことを過信しすぎず、自分も注意を払わなければいけない!と意識をすることが大切です。
また、本人だけでなく、家族や周囲の人も一緒に注意して、ヒートショックへの理解を深めていきましょう。
■ヒートショックに気をつけつつお風呂を楽しむ
ヒートショックとは、温度差が原因となって起こるため、必ずしもお風呂場で起こることではなく、
玄関先やトイレ、廊下などでも注意が必要です。
特に、浴室の冷たさはヒートショックに注意が必要な状態。
ヒートショックのことを考えると入浴自体が億劫に感じてしまう人もいるかもしれませんが、
おうちの中の温度差が小さくなるように工夫をすることでヒートショックの対策をすることができますよ。
11月26日はいい風呂の日です。その頃は脱衣室やお風呂場の寒さ・冷たさを感じるようになってくるので、
これを機会にヒートショックに気を付けて入浴習慣を見直しつつ、お風呂に入ること自体を楽しめるようにしたいわね!
※全体参考消費者庁ニュースリリース「冬季に多発する入浴中の事故に御注意ください!」平成30年(2018年)11月21日より https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_009/pdf/caution_009_181121_0001.pdf
●ヒートショックのメカニズムをご存じですか?詳しく知りたい方はこちらもチェック!
⇒ヒートショックのメカニズム
●冬場の温度差には要注意。詳しく知りたい方はこちらもチェック!
⇒ヒートショックの死亡数
●症状を学んでしっかり対策しましょう!詳しく知りたい方はこちらもチェック!
⇒ヒートショックによる症状について